2012年03月21日

せっかくですから

せっかくですから

少し前の事ですが、いまどきの英才教育という話題で、
幼稚園での「素読」の様子が放送されていました。
論語を、子供たちが 大きな声で読んでいます。

素読は、意味が判らない、漢字が読めない頃に始めても、続けるうちに、
字が判り、意味も理解していけるという
たゆまぬ反復訓練と言ってもいいのでしょう。



せっかくですから
「し いわく ともあり えんぽうより きたる 
  また うれしからずや」
などと元気に力いっぱい声をあげています。

「し」は「子」

「子」は、男子の敬称で、君子などの「子」ですが、
特に孔子を指して言う「子」でもあります。
「曰く」は「いわく」としかよみませんが、
論語を読む時には、
孔子への尊敬の意味で「のたまわく」と読んできました。


せっかくですから
「し いわく」では、「先生が言ったんだだけどさあ」という具合。
そこに、尊敬の心は見られません。
「先生がおっしゃいました事には」でないければ、
大切な心構えを説く勉強をしている事にならないのでは?

せっかく 教えるのならば、小さいときから「敬語」を教えたい。
論語の意味よりも、まず、敬う言葉があることを、
幼い子供たちに教えてほしいと思ったものです。



Posted by 白石 裕美子 at 10:27│Comments(0)
 
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